今回は中国の伝統医学術である「跌打 ディッダー」について書きたいと思います。
最近、武術の稽古で拳を痛めてしまいまして、ひどくないのですが伝統的な代替医療をみをもって体験するために行ってみました。
「跌打 ディッダー」とは何かといいますと、日本で言うところの接骨院やカイロプラクティックに近いものでしょうか。中国医学では正式には骨傷科と呼ばれます。
骨折、脱臼、捻挫(ねんざ)、打撲(だぼく)などを扱って、筋肉や骨の調節を医療マッサージ(推拿)や鍼灸と湿布や漢方薬で治療する医術です。
ウィキペディアによると、中国武術では跌打は必修科目と位置づけられていて、カンフーを学ぶ前に医術を習うことも少なくないとあります。https://zh.m.wikipedia.org/wiki/跌打
格闘にはケガが付きものですので、武術家がケガを治すための医術を身につけておくというのはとても理にかなったことですね。
カンフー映画ファンの中では金字塔といわれる「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」で、ジェット・リーが演じた主人公・黄飛鴻は武術家でありながら跌打医師でした。(わかる人いるでしょうか?)
話がそれできたので、体験したプロセスを写真付きで説明します。
1⃣ 受付を済ませるとまず、薬草を電子レンジで温めて、ケガをしている局部に15分ぐらいあてます。受付のお姉さんに言われるがままに、患者が自分でやります。
2⃣ ケガをしたのは小指の付け根のあたりです。
3⃣ においは強烈ですが特効がありそうな薬草を枕カバーのような布に入れて局部にあてます。
4⃣ あたたかくて気持ちよかったですが、当日は30度ぐらいの気温で、汗がとまりませんでした。
5⃣ 一人の医師がまず筋肉や関節を軽くマッサージしてコリをほぐしてくれました。その後、続けてもう一人の医師が骨の調整をしてくれました。相手をなぐった時に軟骨が負傷したとの診断でした。
6⃣ 最後に、見るからに効きそうな湿布薬を貼って、包帯でぐるぐる巻きにしてくれました。
7⃣ たいしたケガでもないのにこんなビジュアルになってしまいまいました。
医師いわく跌打( ディッダー)治療は続けて数回くる必要があるとのことです。治療費は290香港ドルと次の日の湿布代130ドルで、合計420ドル(約5900円)とけっこうかかりました。保険でカバーされなければつらいですね。