
中国広東省仏山市政府は、観光とサービス産業の活性化事業の一環として、同市順徳区に広さ4.98キロ平方メートルの「世界功夫(カンフー)城」を建設する。3月28日の香港メディアが伝えた。
仏山は、主要南派武術の一つである詠春拳の達人・葉問(イップ・マン)の生家があったことで知られ、カンフー城は、葉問の弟子で国際スターのブルース・リーの祖先住居跡近くに建設する。研究施設と中国武術が体験できる支援センターも併設するという。
活性化事業の目玉は、カンフーマッサージだ。中国では頻繁にけがに見舞われた武術家たちが独自のマッサージを伝えてきた。広東省を中心に伝承されている蔡李仏家拳のシューヨン・リャン氏は「昔は護身のためにカンフーを学ぶ必要があったが、いまは健康増進のため学ぶ人が多い」と、カンフーマッサージ普及の動機を語った。
武術とマッサージを同時に指導しているリャン氏は、カンフーマッサージ事業の拡大に精を出しており、今後3年間で60拠点の開設を目指している。同氏は「新型コロナウイルス流行で健康とウエルネスの関心が高まっている」と期待を示した。弟子には外国人も少なくないといい、「門下生の事業スタートを後押ししたい」付け加えた。